更新日:2022年9月12日

追悼のことば

御霊(みたま)の塔碑に向かい 先の大戦で亡くなられたかたがたに 深く哀悼のまことを捧げます

そして 北の大陸 南の島々 また内地などで 尊い命を召されたみなさまに向かい

御霊安らかならんことをお祈りいたします

さて 御参列のみなさま

本日は 昭和20年の終戦から77回目の8月15日です

昭和の始まりから続く長い大戦により 国内外では 多くのかたがお亡くなりになられました

かけがえのない家族を失ったご遺族には 忘れることのできない 深い悲しみの日でもあります

本年も 終わらないコロナ禍のなかでの慰霊の日となりました

第7波を数える 病禍(びょうか)の大浪(おおなみ)は 日本全国津々浦々を飲み込み

今年もまた 日本武道館で行われる 政府主催の全国戦没者追悼式は 規模を縮小して開催されます

戦後77年を経て 私たちは平和に暮らすことができます

今の日本の平和は 皆様のご家族 ご親族の 尊いお命の賜物であり

今の日本の豊かさは その悲しみを乗り越えてこられた ご遺族をはじめとする皆様のご努力のうえに

築かれたものであります

あらためて みなさまのご労苦に思いを馳せ 感慨あらたでございます

さりながら 国の外を見渡せば 本年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は拡大の一途をたどって

未だ終息の糸口は見えず 悲劇の連続に心痛める日々が続いています

戦争の惨劇を体験されたかたがたはもちろんのこと

実体験のない私共ですら 心身戦慄する思いであります

最近は 国内で戦争を知らない世代が増えており

瑞穂市においても 人口全体の9割以上のかたが 戦後生まれとなっています

そのため 若い世代へ継続して 平和の尊さを理解して深めていくことが

より一層 必要であると考えています

このようななか 瑞穂市は来年 市制施行20年をむかえ

これを機会に 平和をテーマにした記念事業を計画しています

また 来る8月21日には 平和推進事業のひとつとして

映画「この世界の片隅に」の上映を予定しております

こうした機会に 戦争の悲惨さを知ることで あらためて平和の大切さと

心がかよう幸せなまちづくりを繋いでいくことが 私共の使命であると考えております


結びにあたりまして 尊い犠牲のうえに 今日が築きあげられたものであることに

改めて感謝申しあげるとともに 平和な暮らしが 末永く続きますようお祈りいたしまして

慰霊祭にあたっての追悼のことばとさせていただきます

令和4年8月15日
瑞穂市長 森 和之