医療機関の窓口で支払う自己負担は限度額が決められており、これを超えた場合、市の担当窓口に申請して県の広域連合が認めた場合、高額療養費として支給されます。
高額療養費
病気やケガをして病院・診療所等の医療機関で診療を受けると、患者の自己負担として、かかった医療費の1~3割を支払います。この自己負担が高額になり 一定の限度額を超えると、申請により超えた分が高額療養費として支給されます。(該当者には初回のみ申請書を送付します。2回目以降は申請の必要はありません。)
高額医療費は1カ月単位で計算
後期高齢者医療制度では、月ごとの自己負担額で高額療養費の計算をします。
(例)5月3日~6月25日に病院を受診し、5月に2万円、6月に3万円を窓口で支払った場合
⇒負担額の合計は5万円になりますが、高額療養費の計算では、5月分2万円、6月分3万円に分けて扱います。
自己負担限度額 (月額)
下の表の自己負担限度額を超えたとき、高額医療費として支給されます。
所得区分 |
自己負担割合 |
自己負担限度額(月額) |
年4回目以降
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外来
(個人単位)
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外来+入院
(世帯単位)
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現役並み所得者III
(課税所得690万円以上)
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3割 |
252,600円
(総医療費が842,000円を超えた場合は、その超えた分の1%を加算)
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140,100円 |
現役並み所得者II
(課税所得380万円以上)
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167,400円
(総医療費が558,000円を超えた場合は、その超えた分の1%を加算)
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93,000円 |
現役並み所得者I
(課税所得145万円以上)
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80,100円
(総医療費が267,000円を超えた場合は、その超えた分の1%を加算)
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44,400円 |
一般II
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2割
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6,000円+(総医療費-30,000円)×10%
または18,000円のいずれか低い額※1
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57,600円
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44,400円
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一般I
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1割 |
18,000円※1
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住民税非課税世帯II |
1割
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8,000円※1 |
24,600円 |
ー |
住民税非課税世帯I |
15,000円 |
ー |
※1 1年間(8月~翌7月)の限度額は144,000円です。
また、同じ世帯に後期高齢者医療制度で医療を受けている人が複数いる場合は合算できます。外来でかかった自己負担額を外来(個人単位)の限度額に適用後、世帯で世帯単位の限度額を適用します。
- 人工透析を行っている慢性腎不全、血友病などの自己負担限度額は10,000円となります
医療費が高額になるときは、マイナ保険証を利用すれば事前の手続きなく高額療養費制度における限度額を超える支払いが免除されます。
マイナ保険証の利用をされていないかたが、高額療養費制度における限度額を超える支払いの免除をご希望される場合には、資格確認書に限度区分の併記をする申請が必要となります。医療保険課窓口てにご申請ください。
この方は、後期高齢者医療広域連合から交付される「資格確認書等」に3割と記されています。次の条件に当てはまる人です。
住民税課税所得※2が145万円以上の被保険者およびその被保険者と同じ世帯の被保険者。ただし、下記の条件1~3のいずれかを満たす場合は「一般」区分と同様になります。
1.後期高齢者医療制度の被保険者が1人で、被保険者の収入金額※3が383万円未満
2.後期高齢者医療制度の被保険者が2人以上で、被保険者の収入金額の合計が520万円未満
3.後期高齢者医療制度の被保険者が1人で、同じ世帯に70~74歳の人がいて、その人と合計した収入金額が520万円未満
一般II
この方は、後期高齢者医療広域連合から交付される「資格確認書」に2割と記されています。世帯内の被保険者のうち、住民税課税所得が最大の方の課税所得が28万円以上で下記の条件に当てはまる人です。
1.世帯に被保険者が1人で、「年金収入+その他の合計所得金額」が200万円以上
2.世帯に被保険者が2人以上で、被保険者の「年金収入+その他の合計所得金額」の合計が320万円以上
現役並み所得者、一般2.、住民税非課税世帯にも該当しない人
世帯全員が住民税非課税の人(住民税非課税世帯I以外の人)。
世帯全員が住民税非課税で本人および同じ世帯員のそれぞれの収入から必要経費・控除額を引いて、各所得(年金の所得は控除額を80万円として計算。令和3年8月以降、給与所得者は給与所得からさらに10万円を控除)が0円となる人。
※2 住民税課税所得
所得(収入から必要経費等を差し引いた額)- 所得控除額(医療費控除・社会保険料控除等)
※3 収入金額
退職金、障害または遺族に係わる年金・恩給等、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金、児童手当、児童扶養手当など、災害弔慰金等は含まれません。