○瑞穂市高齢者、障害者等の移動等の円滑化のために必要な特定公園施設が満たすべき基準を定める条例

平成24年12月20日

条例第28号

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第13条第1項の規定に基づき、高齢者、障害者等の移動等の円滑化のために必要な特定公園施設が満たすべき基準を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この条例における用語の意義は、法、道路交通法(昭和35年法律第105号)及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化に関する法律施行令(平成18年政令第379号)で使用する用語の例による。

(一時使用目的の特定公園施設)

第3条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については、この条例の規定によらないことができる。

(園路及び広場)

第4条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第3条第1号に規定する園路及び広場を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、1.2メートル以上であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、90センチメートル以上とすることができる。

 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち1以上は、90センチメートル以上であること。

 出入口からの水平距離が1.5メートル以上の水平面が確保されていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 車いすを使用している者(以下「車いす使用者」という。)が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りでない。

(2) 通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、1.8メートル以上であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車いすが転回することができる広さの場所を設けた上で、幅を1.2メートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りではない。

 縦断勾配は、5パーセント以下であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

(3) 階段は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字が貼り付けてあること。

 回り段がないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 踏面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものが設けられていない構造のものであること。

 階段の両側には、立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合には、この限りでない。

(4) 階段を設ける場合は、傾斜路が併設されていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものをもってこれに代えることができる。

(5) 傾斜路(階段又は段に代わり、又は併設するものに限る。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、1.2メートル以上であること。ただし、階段又は段に併設する場合は、90センチメートル以上とすることができる。

 縦断勾配は、8パーセント以下であること。

 横断勾配が設けられていないこと。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅1.5メートル以上の踊場が設けられていること。

 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 傾斜路の両側には、立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

(6) 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、点状ブロック等及び線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したものその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

(7) 次条から第12条までの規定により設けられた特定公園施設のうちそれぞれ1以上及び高齢者、障害者等の移動の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成18年国土交通省令第110号)第2条第2項の主要な公園施設に接続していること。

(屋根付広場)

第5条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する屋根付広場を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口の幅は、1.2メートル以上であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

(2) 出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りでない。

(3) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(休憩所及び管理事務所)

第6条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する休憩所を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口の幅は、1.2メートル以上であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。

(2) 出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りでない。

(3) 出入口に戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、80センチメートル以上であること。

 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。

(4) カウンターを設ける場合は、そのうち1以上は、車いす使用者の円滑な利用に適した構造のものであること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。

(5) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(6) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、第9条第2項(第11条において読み替えて準用する場合を含む。)及び第10条の基準に適合するものであること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する管理事務所について準用する。この場合において、同項中「休憩所を設ける場合は、そのうち1以上は」とあるのは、「管理事務所は」と読み替えるものとする。

(野外劇場及び野外音楽堂)

第7条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外劇場は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は、第5条第1号及び第2号の基準に適合するものであること。

(2) 出入口と次号の車いす使用者観覧スペース及び第4号の便所との間の経路を構成する通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、1.2メートル以上であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとした上で、80センチメートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りでない。

 縦断勾配は、5パーセント以下であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、1パーセント以下であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、点状ブロック等及び線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したものその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

(3) 当該野外劇場の収容定員が200以下の場合は当該収容定員に50分の1を乗じて得た数以上、収容定員が200を超える場合は当該収容定員に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(以下「車いす使用者用観覧スペース」という。)が設けられていること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、第9条第2項(第11条において読み替えて準用する場合を含む。)及び第10条の基準に適合するものであること。

2 車いす使用者用観覧スペースは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は90センチメートル以上、奥行きは1.2メートル以上であること。

(2) 車いす使用者が利用する際に支障となる段が設けられていないこと。

(3) 車いす使用者が転落するおそれのある場所には、柵その他の車いす使用者の転落を防止するための設備が設けられていること。

3 前2項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外音楽堂について準用する。

(駐車場)

第8条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合は、そのうち1以上に、当該駐車場の全駐車台数が200以下の場合は当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上、全駐車台数が200を超える場合は当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車いす使用者用駐車施設」という。)を設けなければならない。ただし、専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については、この限りでない。

2 車いす使用者用駐車施設は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は、3.5メートル以上であること。

(2) 当該車いす使用者用駐車施設又はその付近に、車いす使用者用駐車施設の表示がなされていること。

(便所)

第9条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

(2) 男子用小便器を設ける場合は、1以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器が設けられていること。

(3) 前号の規定により設けられる小便器には、手すりが設けられていること。

2 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、前項各号に掲げる基準のほか、次に掲げる基準のいずれかに適合するものでなければならない。

(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。

(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造の便所であること。

第10条 前条第2項第1号の便房が設けられた便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口の幅は、80センチメートル以上であること。

(2) 出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合において、傾斜路を併設するときは、この限りでない。

(3) 出入口には、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造の便房が設けられていることを表示する標識が設けられていること。

(4) 出入口に戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、80センチメートル以上であること。

 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。

(5) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

2 前条第2項第1号の便房は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段が設けられていないこと。

(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識が設けられていること。

(3) 腰掛便座及び手すりが設けられていること。

(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具が設けられていること。

3 第1項第1号第4号及び第5号の規定は、前項の便房について準用する。

第11条 前条第1項第1号第2号第4号及び第5号並びに第2項第2号から第4号までの規定は、第9条第2項第2号の便所について準用する。この場合において、前条第2項第2号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

(水飲場及び手洗場)

第12条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する水飲場を設ける場合は、そのうち1以上は、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものでなければならない。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する手洗場について準用する。

(掲示板及び標識)

第13条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する掲示板は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであること。

(2) 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるものであること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する標識について準用する。

第14条 第4条から前条までの規定により設けられた特定公園施設の配置を表示した標識を設ける場合は、そのうち1以上は、第4条の規定により設けられた園路及び広場の出入口の付近に設けなければならない。

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例は、施行日以後に新設又は改築の工事に着手する特定公園施設に適用し、施行日前に新設又は改築の工事に着手した特定公園施設の構造の技術的基準については、なお従前の例による。

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平成24年12月20日 条例第28号

(平成25年4月1日施行)