更新日:2022年11月7日
国保の現状と課題
国保の加入者は、「年齢構成が高く医療費水準が高い」「低所得者が多い」構造となっているため、国保税などの収入よりも医療費などで支出するお金が多く、市町村単位では安定した財政運営が困難であるなどの課題があります。
制度改正による財政の安定化
平成27年5月27日、「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法の一部を改正する法律」が成立し、国民健康保険制度が変わりました。国民健康保険を将来にわたって守り続けるため、これまでの市町村に加え、都道府県も国民健康保険の運営を担うことになります。
見直しに伴う主な変更点
- 医療給付などの国保の事業に必要なお金を市町村が納付金として都道府県に納めます。
- 都道府県が各市町村の医療水準や所得水準をもとに、市町村ごとに納付金を決定します。あわせて、都道府県は納付金の納付に必要な市町村ごとの標準保険料率を示します。
- 市町村は都道府県が示した標準保険料率を参考に、保険税(料)率を決定します。
国保制度改革後の都道府県と市町村の役割分担
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都道府県の主な役割 |
市町村の主な役割 |
財政運営 |
財政運営の責任主体 |
国保事業費納付金を都道府県に納付 |
資格管理 |
国保運営方針に基づき、事務の効率化、標準化、広域化を推進 |
資格を管理(被保険者証等の発行) |
保険税の決定
賦課・徴収 |
市町村ごとの標準保険料率を算定・公表 |
標準保険料率等を参考に保険料率を決定
保険料の賦課・徴収 |
保険給付
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保険給付費等交付金の市町村への支払い |
保険給付の決定、支給 |
保険事業 |
市町村に対し、必要な助言・支援 |
被保険者の特性に応じたきめ細かい保険事業を実施 |
変わること(1) 保険証等の様式が変わります
平成30年11月1日より新しい様式の保険証を交付しています。
様式が変更になる主なもの
- 被保険者証(保険証)
- 高齢受給者証(令和3年8月より、被保険者証(保険証)と一体化しました)
- 限度額適用(標準負担額減額)認定証 など
変わること(2) 国保資格の取得・喪失は都道府県単位で管理されます。
岐阜県内なら、住所が変わっても国保の資格は変わりません。ただし、転出後の市町村において、改めて保険証が交付されます。岐阜県外へ住所が変わった場合には、国保資格の取得や喪失が生じます。
変わること(3) 高額療養費の多数回該当が都道府県単位で通算されます
岐阜県内の市町村への転出等で、世帯の継続性が保たれている場合には、平成30年4月以降の療養において発生した高額療養費の多数回該当は引き継ぎ通算されます。これにより、長期入院している方や高額な負担が継続している方は、負担が軽減されます。
変わらないこと 国保の届出等の窓口は変わりません
保険税の納付先や保険給付の申請、各種届出の窓口は、これまでどおり市役所で行います。