更新日:2016年3月15日

むかい地蔵 地域に伝わる昔話での言い伝え。

 結婚を誓った若い男女の物語。 古橋村(川下に向かって右側)の若い男が、毎晩木の橋(昔の橋は、木の板が3枚ほど置いてあるだけの簡単なものでした)を渡り、十九条(川下に向かって左側)の若い娘のところへこっそり通っていました。

 昔の土地の習わしや地区意識の違いにより、よそ者同士の結婚はとても難しいことで、両親にも強く反対されていました。

 しかし、それでも若い二人はあきらめず、ある大雨の降る晩にこっそり逢いますが、思い悩んだ二人は、体を紐で結んで、川へ身投げしてしまいます。

 二人が亡くなったあと、それまでいがみあってきた二つの村が話しあって、若い男女の御霊(みたま)を祀るために、橋の両側にお地蔵さんを建てたという悲しい物語です。

古橋側の男のお地蔵さん(左)と十九条側の女のお地蔵さん

 

むかい地蔵へのアクセス

十九条側のお地蔵さんです(下の写真参照)

この言い伝えは、地域の昔話を集めた本『すなみ百話』と『穂積の昔ばなし』で紹介されています(いずれも瑞穂市図書館に所蔵されています)。